カート
20才のときかなあ。NIRVANAと、カートと出会った。その時のこと良く覚えてる。
オー クランドのカップルのウチにホームステイしてた時だ。なんて名前だっけなあ、奥さんがDesreeで、旦那が。。。忘れた。奥さんの名前が当時「you gotta be」で物凄く売れていたシンガーと同じ名前だったので、実は自分で勝手につけたニックネームじゃないかと思ってた。そうだカップルの家だったけど居候の アニキがいたなー。その人もなんだかやけにおされな名前だった。なぜかみんな勝手に、自分の好きな名前を名乗っているのだろうと確信していたものだ。。。
初めて行ったア メリカでの、初めての住まいがHolly Names Collegeという大学の寮だった。とにかくアメリカ初日は何もかもが刺激的過ぎて、ドメスティック乗換え飛行機from LA→SF機内で興奮のあまり鼻血だしたもんだ。その時、隣に座っていたスーツに身を包んだじぇんとるまんが、通り掛かったフライトアテンダントさんに当時まったく理解のできなかった英語でぺらぺ らぺらのぺらと何か一言。その後フライトアテンダントのおねーさんが大量のティッシュをわしづかみにして持ってきてくれたっけ。その二人の優しさにすごーーー く感動したなあ。
SFの空港に到着したら、学校からの出迎えのヒトがいるとのことだった。機中でさんざん繰り返し読んだ「留学読本」みたいなのに「出迎えと名乗り、そのままどこかへ連れ去る誘拐事件が多発」みたいな記事がありその攻略法に「自ら名を名乗るな」と書いてあった。
「ぜったいに名乗らないぞ」
と 誓ったその数分後に空港着。しかし時間が既に夜の9時くらいであった。その本に「夜間の到着は出来るだけ避けろ」とあり不安いっぱいだった。ロビー到着して廻 り見渡しても、知ってるカオがあるはずもなく、ヒトリ佇んでいる内に到着客は次々とロビーを去っていく。あの心細さったらなかった。
その刹那。
ふと離れたところに立っていたスパニッシュ系のおじさんと目が合う。その人ちょっと愛想よかったのかなあ、思わず
「アイムマサユーキー」
と名乗ってしまう。。。
「おーいぇすいぇすかもーん」
言 うが早いかどこかへ連れ去ろうとする。はっきりいってアタマの中はアラートがマックスレベルで鳴りまくってた。Holly Names Collegeのサインをみせてもらい、ちょっとだけ納得して車に乗り込んだ。なんかバカでかいバンだった。真っ黒の車体がまた不安を煽る。
「行き先は・・・どこなんだろう」
アラートは完全に消えていなかったが車は空港を後にし、フリーウェイにでた。
・・・なんだこれは・・・・。
片道6車線の高速に言葉を失う。対向車線とあわせると12車線だ(あたりまえだ)こんなの見たこと無い。すげー。その光景にしばし目を奪われていると、ドライバーのおじさんが
「見ろ」
と右手を指差す。
ぶっとんだ。生まれてから、あんなにストレートになにかに圧倒されたのはあの時が初めてだった。思えばその時からアメリカに夢中になったのかもしれない。
「うわあ・・・・!」
ありえない景色だった。世界中の宝石を集めて可能な限り磨き上げて、乱暴にばらまいたかのような景色だった。夜のサンフランシスコダウンタウン。
「サンフランシスコだ!」
目をまん丸にしてその景色を見つめているおれに、ドライバーのおじさんはちょっと誇らしげなような、優しーい笑顔で教えてくれた。
その時、自分がどこを目指してきたのか、どこにやってきたのか、初めてちゃんと実感した。それも間違えようの無い実感の仕方だった。あの景色を見たとき、自分はなんでもやれるんだと思った。
つづきます。←エッ
オー クランドのカップルのウチにホームステイしてた時だ。なんて名前だっけなあ、奥さんがDesreeで、旦那が。。。忘れた。奥さんの名前が当時「you gotta be」で物凄く売れていたシンガーと同じ名前だったので、実は自分で勝手につけたニックネームじゃないかと思ってた。そうだカップルの家だったけど居候の アニキがいたなー。その人もなんだかやけにおされな名前だった。なぜかみんな勝手に、自分の好きな名前を名乗っているのだろうと確信していたものだ。。。
初めて行ったア メリカでの、初めての住まいがHolly Names Collegeという大学の寮だった。とにかくアメリカ初日は何もかもが刺激的過ぎて、ドメスティック乗換え飛行機from LA→SF機内で興奮のあまり鼻血だしたもんだ。その時、隣に座っていたスーツに身を包んだじぇんとるまんが、通り掛かったフライトアテンダントさんに当時まったく理解のできなかった英語でぺらぺ らぺらのぺらと何か一言。その後フライトアテンダントのおねーさんが大量のティッシュをわしづかみにして持ってきてくれたっけ。その二人の優しさにすごーーー く感動したなあ。
SFの空港に到着したら、学校からの出迎えのヒトがいるとのことだった。機中でさんざん繰り返し読んだ「留学読本」みたいなのに「出迎えと名乗り、そのままどこかへ連れ去る誘拐事件が多発」みたいな記事がありその攻略法に「自ら名を名乗るな」と書いてあった。
「ぜったいに名乗らないぞ」
と 誓ったその数分後に空港着。しかし時間が既に夜の9時くらいであった。その本に「夜間の到着は出来るだけ避けろ」とあり不安いっぱいだった。ロビー到着して廻 り見渡しても、知ってるカオがあるはずもなく、ヒトリ佇んでいる内に到着客は次々とロビーを去っていく。あの心細さったらなかった。
その刹那。
ふと離れたところに立っていたスパニッシュ系のおじさんと目が合う。その人ちょっと愛想よかったのかなあ、思わず
「アイムマサユーキー」
と名乗ってしまう。。。
「おーいぇすいぇすかもーん」
言 うが早いかどこかへ連れ去ろうとする。はっきりいってアタマの中はアラートがマックスレベルで鳴りまくってた。Holly Names Collegeのサインをみせてもらい、ちょっとだけ納得して車に乗り込んだ。なんかバカでかいバンだった。真っ黒の車体がまた不安を煽る。
「行き先は・・・どこなんだろう」
アラートは完全に消えていなかったが車は空港を後にし、フリーウェイにでた。
・・・なんだこれは・・・・。
片道6車線の高速に言葉を失う。対向車線とあわせると12車線だ(あたりまえだ)こんなの見たこと無い。すげー。その光景にしばし目を奪われていると、ドライバーのおじさんが
「見ろ」
と右手を指差す。
ぶっとんだ。生まれてから、あんなにストレートになにかに圧倒されたのはあの時が初めてだった。思えばその時からアメリカに夢中になったのかもしれない。
「うわあ・・・・!」
ありえない景色だった。世界中の宝石を集めて可能な限り磨き上げて、乱暴にばらまいたかのような景色だった。夜のサンフランシスコダウンタウン。
「サンフランシスコだ!」
目をまん丸にしてその景色を見つめているおれに、ドライバーのおじさんはちょっと誇らしげなような、優しーい笑顔で教えてくれた。
その時、自分がどこを目指してきたのか、どこにやってきたのか、初めてちゃんと実感した。それも間違えようの無い実感の仕方だった。あの景色を見たとき、自分はなんでもやれるんだと思った。
つづきます。←エッ
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