2005/04/21

対岸の彼女


昨日の帰りの山手線、おれは優先座席に座っていた(あ、車内ガラガラだったからね・・・。)。向かいには、生真面目そうな女性がひとり。歳はオレと同じか少し上くらいだろうか。

ヒザとヒザ、つま先とつま先、そして踵と踵をみったりと閉じ、イマドキちょっと珍しいくらい姿勢のいい人だった。

田町で男が一人乗ってきた。ラフな服装の、大柄な男だった。彼女のとなりに腰掛けた男は、おもむろに携帯電話を取り出した。その刹那、彼女は男の肩をぽんぽんと叩き、窓の外の何かを指差した。

知り合いか

いや、そうではなかった。どうやら彼女が指差したのは、窓に張られた「優先座席付近で携帯使うな」というステッカーのようだ。

おおっ

迷惑行為を注意されたヤカラが逆ギレ→暴行といった事件が世間を騒がす昨今、勇敢な女性だなと思った。男はぽかんとした表情で彼女の指の先を目で追い、彼女が言わんとしていることを理解した次の瞬間、

あ、すいません

と素直に謝り、携帯を折りたたんでポケットにしまった。なんかこっちまでハラハラしてしまったが、一件落着なによりなにより。。。とその刹那、思わずオレと目が合ってしまった彼女はなんだかどうにも隠しようがないほど嬉しそうな笑顔を見せた。

えーとえと・・・。

(・∀・)かーわーいーぃー♂