2006/01/16

「自生的秩序」の法則


おカタイタイトルですけど。

いまの"Web2.0 craze(バブル、かな)"ともいえる流れにツッコミを入れるかのように、CNETに『グラウンドゼロ--Declan McCullaghの視点があがってますね。

Wikiの ようなオープンな知識データベースやソーシャルブックマーク、タグ、XML、RSS、Ajaxなど、現在のインターネットユーザーのニーズにストレートに 応えるホットなテクノロジーやサービスの登場が、あたかもインターネット上に起きている革命かのように受け取られているが、
むしろそれらはインターネットユーザーによる自由な行為の反復によって生まれた『自生的秩序』という単純な概念が、いかに大きな果実をもたらすかを鮮やかに示す例と捉えるべき
だとしています。

そ うですね。現在のインターネット上で幅広く支持を得ているサービスは、往々にして大企業が目先の利益回収を目論んで展開→失敗したサービスを、元来のユー ザー ニーズに沿ってカスタマイズされたものが殆どで、そのカスタマイザーとなったのが他でもない、従来のサービスに賛同しなかった一般のユーザー達だった。

トライアンドエラーを繰り返して、ゆうなれば地球上の全ユーザーが納得するような最大公約数的な、究極的にフェアな形に進化したサービスを追求する者だけが、今後生き残っていけるというのがWeb2.0の示唆するところなのだとしたら、このMcCullaghの視点は、Web1.0やそれ以前に自社ユーザーの囲い込みにやっきになって失敗を犯した大企業のウェブマーケ担当者だけでなく、今まさにWeb2.0世界でビッグプレイヤーへと成長しつつある企業までもが、心に留めておくべきことなのかなと。