2005/08/26

Google Incoming


先日、気がつけば身の回りにGoogleが溢れていると書きましたが、同社の今後の展開について少なからずいろいろな憶測が立てられており、反応。

大多数のBlogger達がGoogle の未来を楽観視している中、ニューズウィーク誌の「世界が尊敬する日本人100人」にも選ばれた天才プログラマー奥一穂氏は同社の行く末にやや悲観的だ。

「マ イクロソフト、Yahoo!、Amazon といったプレイヤーには、いずれも肥沃な後背地が存在する。つまり、これらの企業は、根拠地を確保した上で陣取り合戦をしているわけである。しかし、 Google に後背地はない。四面楚歌の中、検索や AdSense といったサービスから利益が上がる間に次の市場を見つけなければ、未来はない」
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奥 氏ご指摘の通り、現在のGoogleは収益のほぼ100%を検索検索連動広告と、アフィリエイトプログラムから得ているものの、先日のGoogle Talkをはじめ、Google Maps, Google Mobile, Gmail, Google Video, Google Local, Google Compute....と、その極端にシンプルなトップページ下に控えめにずらりと並べられたGoogleの各種サービスの数はLabのものやβ版も含め ると40近くもあり、もはやGoogleサイトは立派な総合ポータルの域に達しているといっても過言ではないだろう。

ここに予てからウワサされているGoogleNET(Googleが近く投入予定とされている無線LANサービスの仮称)が加われば、Business2.0で 言われるようにGoogleはユーザーが物理的にどこに位置して何を検索しているのかを常に把握出来るようになり、これはちょっと考えただけでも広告媒体とし てとんでもないパワーを秘める可能性があり(個人情報の観点からは諸刃の剣とも成り得るけど)、Googleは他のどこも追随できない全く新たな収益モデ ルを確立するかもしれない。

こうして今改めて見直してみると昨今の地図、メール、ローカル、メッセンジャー/ヴォイス、それにモバイルなどの個々のサービスは、Googleplexで緻密に練られたGoogleNET投入というマスタープランの布石だったのかなと思う。

後背地のないGoogleは、一つ一つのサービスを紡ぎ合わせてどんな画を描こうとしてるのか。